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KIZUNA MATRICE
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ドローン業界ニュース
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2025-09-30
2025年9月AIドローンニュース ―AIが厳選した国内ドローン最新トピック集―
<NEWS 1|25kg以上は保険義務化へ> 10/1以降の新規申請で第三者賠償保険の加入が必要に 【法規制/政策】 大型機運用の前提条件が明確化。早めの保険整備を。
国交省は2025/10/1以降に新規で飛行許可・承認を申請する総重量25kg以上の無人航空機について、第三者賠償責任保険の加入を求めると周知。申請書への保険記載義務に加え、飛行時の付保状況と有効期間の確認も明示しました。 https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html
<NEWS 2|万博で運航管理を試験提供> ドローン×空飛ぶクルマの状況把握を一元化 【社会活用/産業応用】 実運用下でのUTM/SDSP連携検証。制度実装に前進。
Intent Exchange・NEC・NTTデータが大阪・関西万博の会場内外で運航状況を一元把握するシステムを試験提供。8/16~10/13に運用性とStep2相当機能を検証し、その知見をUSP認定制度などの議論へ反映するとしています。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001051.000078149.html
<NEWS 3|大規模ショーで地域集客> 水都くらわんか花火でTDRスペシャルドローンショー実施 【社会活用/産業応用】 大規模ショーが地域集客に寄与。安全運用が鍵。
9/21の「水都くらわんか花火大会」で東京ディズニーリゾートのドローンショーを初実施。総計約1,500機が約15分でキャラクターを描き、来場は約30万人で過去最多と報じられました。 https://www.lmaga.jp/news/2025/09/970225/
<NEWS 4|津波避難広報ドローンが自動稼働> 千葉県一宮町で運用、職員を危険にさらさず状況確認 【社会活用/産業応用】 防災DXの象徴。沿岸自治体での横展開に期待。
一宮町でJアラート連動の津波避難広報ドローンが稼働。7/30の注意報~警報下で自動離陸し、海岸での避難呼びかけと映像による状況確認を実施。職員の現場立ち入りを減らし、即応性を高めた事例です。 https://news.yahoo.co.jp/articles/71c2db0e914687bc5e25bdb553f98146e270980a
<NEWS 5|インフラ点検のDX> ドローン下水道点検の最新技術実証 【技術/製品】 危険作業の代替に有望。自治体連携と普及に期待。
DRONE SPORTSが狭所点検用「Rangle micro」と地下通信中継「Rangleエクステンダー」で下水道点検を実証。直径1.5〜3.0mの管やチャンバーで遠隔点検を行い、画像精度・飛行距離・安全性の向上を確認しました。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000111.000033439.html
今月は制度面で25kg以上機の保険義務化が明確化し、運用の前提条件が整備されつつあります。万博ではUTM/SDSP連携の実運用検証が進み、運航管理の具体化が前進しました。加えて、自治体の防災ドローン稼働や下水道点検の実証など社会インフラでの実装が広がりました。イベント分野の大規模演出も定着し、裾野が着実に広がる月でした。 -
2025-08-31
2025年8月AIドローンニュース ―AIが厳選した国内ドローン最新トピック集―
<NEWS 1|レベル3×ドックで定常運用へ> KDDIスマートドローンら、レベル3遠隔自動測量を1年間継続運用に成功 【社会活用/産業応用】 ドック常設×遠隔で建設の省人化が現実に。横展開に期待。 建設現場に自動充電ドック付きドローンを常設し、補助者なし目視外(レベル3)で週次の遠隔自動測量を1年間継続。KDDIスマートドローン、Liberaware、大林組が国内初として発表し、定常運用の実効性を示しました。 https://kddi.smartdrone.co.jp/release/9144/
<NEWS 2|“撮ってから構図”の新体験> Insta360新ブランド「Antigravity」A1を発表 【技術/製品】 個人クリエイターの撮影スタイルを刷新。軽量×8Kで裾野拡大。世界初の8K 360度撮影に対応する「Antigravity A1」を発表。フリーモーションテクノロジーとVisionゴーグル、Gripコントローラーで直感的な没入型飛行、249gで多くの国や地域で登録不要。編集時に自由にリフレーム可能、2026年1月に世界同時発売予定。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000052813.html
<NEWS 3|都心の空に“演出”を実装> JR東日本、高輪ゲートウェイで都市型ドローンショー 【社会活用/産業応用】 都市のど真ん中で実施。安全運用と社会受容の確認に意義。 8/23、TAKANAWA GATEWAY CITYで約10分×2回のドローンショーを実施。300機が高さ40〜60m(最大80m)で汽車や山手線、ロゴ、花火などを描写。招待客や通行人が鑑賞し、都市空間での見せ方を実証しました。 https://dronetribune.jp/articles/25326/
<NEWS 4|“データ収集”をサービス化> Qlean Dataset、企業向け「ドローン空撮データ収録」を開始 【ビジネス・市場動向】 “欲しいデータだけ”を手軽に取得。AI活用の下支えに。 Visual Bankの「Qlean Dataset」が企業ニーズに応じた空撮データ収集サービスを開始。現地で必要データを撮影し、AI/解析向けのデータ整備を支援。データ取得の外注化で業務DXを前進させます。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000108024.html
<NEWS 5|官民からの信頼を獲得> Terra Drone、日本スタートアップ大賞2025で国土交通大臣賞 【ビジネス・市場動向】 公的評価で信頼感増。事業拡大と海外展開の弾みに。 Terra Droneが経産省主催「日本スタートアップ大賞2025」で国交大臣賞を受賞。測量・点検やUTMなどの実績と社会課題解決への貢献が評価され、官邸で表彰式が行われました。 https://terra-drone.net/23258
今月は現場実装と体験価値が同時に進みました。建設分野ではレベル3の継続運用が定常化の道筋を示し、都心のドローンショーが一般層の関心を押し上げました。個人向けの新機や空撮データのサービス化も登場し、民間での活用が加速。官民の評価も追い風となり、裾野拡大が着実に進んだ月でした。 -
2025-07-31
2025年7月AIドローンニュース ―AIが厳選した国内ドローン最新トピック集―
<NEWS 1|閉鎖空間を安定ホバリング> 非GNSS環境下での安定飛行を実現!『Rangle micro2』にホバリングアシスト機能を新搭載
【技術/製品】 閉鎖空間点検の操作負担を軽減。国産で保守安心、価格次第で普及に弾み。
DRONE SPORTSは国産点検ドローン『Rangle micro2』にGNSS不要の「ホバリングアシスト」を追加発表。屋内・地下で高度を最大6m自動保持し、操縦レベル別3モードで安全と操作性を大幅向上。LED付き可変カメラとの併用で狭所映像取得を効率化し、老朽インフラ点検の省人化と精度を高める。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000103.000033439.html
<NEWS 2|離島清掃を空輸革新> ドローンによる海洋ゴミの移送フライトを実施、1時間で約500kgの回収に成功:鹿児島県・沖永良部島
【社会活用/産業応用】 重労働を無人化し環境保全強化。離島清掃の定常化と地域観光効果にも期待。
鹿児島県沖永良部島で日本ドローンビジネスサポート協会が40kg積載のDJI Flycart30を用い海洋ゴミ回収デモを実施。崖上‐海岸間20m高低差・200mを20往復し、1時間で約500kgを搬送。危険な人力運搬を無人化し、安全と効率を両立、離島の環境保全に新たな選択肢を示した。
https://drone.jp/news/20250716130752117308.html
<NEWS 3|下水道点検の新常識> ブルーイノベーション、奈良市にてELIOS 3を活用した下水道管渠内調査を実施
【社会活用/産業応用】 危険な下水点検を短時間で完了。自治体連携が進めば全国展開へ弾み、費用対効果も注目。
ブルーイノベーションは奈良市の下水道改築工事で球体ドローンELIOS 3を用いた県内初の管渠調査を実施。GPS不感な閉鎖空間40mを15分で飛行し、映像と3Dデータをリアルタイム可視化。SLAM技術により安定飛行し、Inspectorで異常箇所を即時特定。人力点検比で安全性と時間を大幅削減した。
https://drone.jp/news/20250725151325117767.html
<NEWS 4|水難救助を空から支援> ドローンで捜索・遭難者を発見…夏のレジャーシーズンを前に消防や警察が合同で水難救助訓練
【事故・安全】 ドローン索敵の即応性を実証。夜間運用や救命具投下など拡張検討に弾み。
石川県かほく市消防本部と県警など約20名が合同で水難救助訓練を実施。想定事故で消防ボートが1人を救助し、ドローンが沖合300mの行方不明者を上空から発見し位置誘導。レジャーシーズンを前に機関連携と索敵速度を検証し、夏期海難の迅速対応力を高めた。
https://www.fnn.jp/articles/-/901428
<NEWS 5|ドローンショー安全標準化> ドローンショーの安全運用へ「ドローンショー運営ガイドライン」第1版を作成
【法規制/政策】 業界自律で安全基準策定。行政連携で制度化進め、イベント信頼性向上と海外案件誘致も狙う。
日本ドローンショー協会は、多数機編隊が増える夜間演出の安全確保へ『ドローンショー運営ガイドライン』第1版を策定。会場調査、飛行・保安エリア設計、機材点検、緊急体制などを体系化し、国交省と整合も確認。7月28日から会員公開し標準化を推進。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000147407.html
7月は、非GNSS下での安定飛行や閉鎖空間点検、離島での海洋ゴミ回収など、特殊環境向けソリューションが目立ちました。一方でドローンショーの運営基準や水難救助訓練など安全管理面の取り組みも加速。技術革新とリスク対策が同時進行し、市場拡大と社会受容を両立させる動きがより鮮明になった月です。 -
2025-03-31
秩父・浜松で「ドローン航路」開通式 全国に先駆け社会実装
秩父の「ちちぶ花見の里」(秩父市荒川上田野)で3月25日、秩父から静岡県浜松市にかけてドローン航路の開通式が行われた。秩父市と浜松市で同時に式典が開催され、中継で両会場をつないだ。あらかじめ空のルートを整備し、社会実装に向けて運用を始める取り組みとしては、世界でも先行的な事例となる。同取り組みは、国が進める「デジタルライフライン」の全国整備の一環として行われている。秩父地域では送電線の上空に全長150キロのドローン航路を整備。送電設備の巡視や点検に活用される。併せて、浜松地域でも180キロの航路を設け、合わせて330キロの空の道が開通した。将来的には全国各地でこうした航路を網目状に展開し、災害対応や物流など幅広い分野での活用が見込まれている。秩父市では2018(平成30)年からドローンを活用した地域課題の解決に取り組んできた。2022年9月に中津川地区で発生した土砂災害を契機に、ドローンや衛星通信を使った支援体制づくりを加速。実証実験にとどまらず、災害時を見据えた社会実装に向けて、官民連携による体制づくりを進めている。当日は、事業説明やドローンデモフライトに加え、関係者によるテープカットも行った。今後は整備された航路を使うことで、これまでヘリコプターや作業員が山に登って行っていた送電線の点検作業をドローンが行うことで、効率化や安全性の向上が期待される。飛行ルートが明確になることで、申請や運用のコストも軽減されるという。飛行時間を延ばすためドローンに搭載するバッテリーや鮮明な映像撮影のためのカメラの性能の向上、安定した通信環境の確保などが今後の課題だという。ドローン航路の運営を担う「グリッドスカイウェイ」(東京都港区)代表の足立浩一さんは「まずは送電設備の点検のための航路としての運用になるが、ゆくゆくは物流などにも展開を見込んでいる。今までの作業がドローンで可能になれば効率化が図れる。若い人たちにとっては、近未来的な魅力のある職場にもなっていくのでは」と話す。このドローン航路は政府が推進する「デジタルライフライン全国総合整備計画」の一環として、グリッドスカイウェイ、トラジェクトリー、東京大学、フジヤマ、日本電気(NEC)、KDDIスマートドローン、Intent Exchange、宇宙サービスイノベーションラボの8つの組織が参画したNEDOの事業成果として整備・運営されています。また従来、ドローン運航事業者がドローンを運航する際には地域の関係者との調整・周知や飛行経路のリスク評価など煩雑な手続きを個別に行う必要がありましたが、ドローン運航事業者に代わって航路運営者がリスクアセスメントや地域関係者との調整・周知等を協調領域として集約することで、ドローン運航事業者の時間とコストを大幅に削減できる効果が期待されています。 -
2025-02-28
カイコが人命救助で活躍? 触角をセンサーに使ったドローンでにおいを追跡 災害現場での捜索に役立つ技術を研究
信州大繊維学部(長野県上田市)の照月大悟准教授(36)=バイオハイブリッド工学=と千葉大大学院工学研究院(千葉県)の中田敏是(としゆき)准教授(41)=生物流体=らの研究グループが、生きたカイコガから切り取った触角をセンサーに使ったドローンを5メートル先のにおいの発生源に到達させる実験に成功した。成果を応用して災害現場での要救助者の捜索などに役立つ技術の実現を目指している。 昆虫の触角はにおいを受容すると電気信号を発し、切断後も一定時間、機能を持続するという。照月准教授は東京大先端科学技術研究センターに在籍していた2021年、雄のカイコガの触角を使ったドローンを開発。触角の両端を電極に貼り付け、雌のフェロモンのにおいに反応するセンサーとした。このドローンで、においの発生源に到達することに成功したが、探索可能な範囲が2メートル程度に限られている点が課題だった。 生物の飛行メカニズムに詳しい中田准教授との共同研究を始め、昆虫の行動をヒントに改良を加えた。センサー部分をカバーで覆い、空気が流れ込む方向を絞り込むことでにおいの発生源の方向を感知する能力が向上。カイコガが羽ばたきにより触角に向けて気流を誘導する動きから着想を得た。 昆虫がにおいの発生源をたどる際、停止しながら探索する動作も取り入れた。その場で120度ずつ回転しながらにおいの情報を取得し、1回転。取得した情報を基ににおいの発生源の方向を推定し、70センチ直進して再び1回転する―といった動作を繰り返す。 こうした改良を経て、探索精度は約2倍に向上。探索可能な範囲は5メートルに広がった。電極部分にも手を加え、センサーの寿命は1~2時間から5時間程度まで延びた。 チームは現在、蚊の触角を使って人間のにおいを追跡できるドローンの開発に取り組んでおり、災害現場での活用が期待できるとする。ガス漏れや危険物質の検知などにも応用できる可能性があり、照月准教授は「新しい技術で現場をサポートできたらいい」と話している。昆虫の触角は匂い物質を高感度に検出するメカニズムを備えており、特にカイコガのオスは、メスの放出するフェロモンの匂いを高感度に検出する能力が卓越しているとのこと。その嗅覚機能に着目し、近年カイコガを利用した高感度匂いセンサーの研究、開発が進められています。このカイコガの触角を利用したドローンは、視界不良の災害現場でも匂いを利用して要救助者を発見することができる新しい災害救助システムとなるのではないでしょうか。また本研究成果は、ネイチャー・パートナー・ジャーナル(npj)のロボット系雑誌であるnpj Roboticsに、令和7年2月5日に公開されました。 -
2025-01-31
ANAとエアロセンス 航空機の機体整備点検作業にドローンでの検証開始を発表
全日本空輸(ANA)とソニーとZMPの合弁会社であるエアロセンスは、ドローンを活用した機体整備点検作業の実現に向けた検証を開始すると発表。今現在、もし航空機が運航中に被雷した際は、整備士が機体に傷やへこみなどの不具合が生じていないかを目視で確認する点検作業をおこなっている。今回の取り組みによって、この機体点検作業にドローン運行技術と画像解析技術を活用し、整備品質のさらなる向上と点検時間短縮による運航便の遅延・欠航を最小限に留めることを目指す。またこれは、2月14日14:00~16:00に、大阪国際空港(伊丹空港)に隣接する「MRO Japan」敷地内にて、実際にドローンを運行させ航空機を撮影する検証を実施する予定だ。あらかじめ自律的に航空機を周回する飛行ルートをプログラムされたドローンを運行し、航空機の外観全体をドローンに搭載した高解像度カメラで撮影し、ドローン運行の安全性の検証や画像解析データの収集、実用化に向けた課題の抽出といった検証を行う。さらに今後は、山形県庄内空港にて、空港ランプエリア内の航空機に対する検証などのより本格的な検証を実施していく予定とのことだ。<コメント>主要航空会社と整備会社を合わせた整備士の年齢構成は50歳以上が約4割を占め、整備士資格を持つ約8500人のうち約2000人が今後10年ほどで退職する見込み。また全国9つの航空専門学校では、2017年に600人だった入学者はコロナ禍を通じて減少し、23年と24年は各280人と半減、将来的に整備士不足による減便・欠航が生じる恐れもあるとのこと。そのような状況の中、ドローンで撮影した画像を整備士が遠隔で確認することができれば、大幅な時間短縮が見込まれ今後の人材不足を補う手助けとなるのではないでしょうか。